漫画家を目指す道のひとつに「アシスタントになる」という方法があります!
ところが「アシスタントになりたい!」と思っても、どのような仕事内容なのか、なるにはどうすればいいのかがイマイチわからないですよね……!
そこでこの記事では、実際にプロ漫画家のアシスタントとして働いていた「どでんちゃん」さんに、漫画家のアシスタントの気になる点についてインタビューしました!!
- アシスタントの仕事内容
- 1日のスケジュール
- 収入
- アシスタントになる方法
- 向いている人の特徴
- 求められるスキル
など、実際にプロのもとで働いていたからこそ知っている情報を、惜しみなく教えていただきました🥰🥰
「アシスタントに興味がある」「漫画家を目指すためにまずはアシスタントを経験したい」という方は、ぜひ最後まで記事をご覧ください!
名前:どでんちゃん
『難波金融伝・ミナミの帝王』などの商業漫画で5年間アシスタントを経験。
PR漫画の制作を請け負いながら、ジャンプルーキー!で『極道姫が初心(ウブ)すぎる!!』を連載中。
\プロ運営の漫画特化オンラインサロン/
アシスタントの仕事内容とは
早速ですが、アシスタントの仕事内容について教えてください!
- 背景の作画
- モブキャラの作画
- 髪のツヤベタ塗り
- 仕上げ
- 吹き出し・文字打ち
- 無駄な線を消す
- カラーページの下塗り
などですね!あとは買い出しとか掃除とかの雑用もあります。
基本的には上手な人がカラーやキャラクターを描いて、背景・ベタ・仕上げなどを、アシスタントの得意不得意に応じて先生が振り分けます。
ちなみに、どの仕事が1番大変でしたか?
先生が描いたキャラクターにパース(遠近感)を合わせて描かないとダメだし、絵柄も先生の絵とマッチさせる必要があるので、慣れるまでが大変です。
ミナミの帝王のときは、一緒に入っていた同僚が先生から「ビルが崩れるシーンを描いて」って指示されていたところを、間違えて爆破させたことがあって。
その人、絵はすごく上手なベテランさんだったのに、それがきっかけでクビになってました……(笑)
アシスタントの1日のスケジュール
10時:出社
10~12時:原稿作業
12時~13時:お昼休み休憩
13時~17時:原稿作業
17時~18時:夕ご飯休憩
18時~22時:作業
22時すぎ:帰宅
という感じです!
ちなみに連載漫画家さんってよく徹夜してるイメージなんですが、実際に泊まり込みとかはありましたか?
私は最大で1徹ですが、他の現場だと3徹とかもあったみたいです。
ミナミの帝王の職場だと、先生が入ってきたら立ち上がって挨拶とかしてました(笑)
基本的には音楽やラジオがかかっていて、たまに話題があったらしゃべる程度の環境でもくもくと仕事をするという感じです!漫画家以外の職場とあまり変わらないと思いますよ!
\プロ運営の漫画特化オンラインサロン/
アシスタントの収入について解説
後は単行本が出たらボーナスで2~3万円もらえたりとか、夜勤で手当がでたりとか、場所によってさまざまです!
なので正直、漫画家になるためにスキルを身につけたいって真剣に思っている人じゃないと、割に合わないと思います。
アシスタントになる3つの方法
- アシスタントマッチングサービスを使う
- 担当編集者さんに紹介してもらう
- 雑誌や商業誌、SNSで応募する
それぞれ詳しく説明していきますね。
1.アシスタントマッチングサービスを使う
掲示板でプロの漫画家さんや企業が募集をかけているので、気になるものに履歴書とアシスタント原稿を出すパターンです。
あたりが人気の掲示板です!
ちなみに「アシスタント原稿」ってなんですか?
いくつか背景を描いて
- 何分で描きあげたか
- どんな道具を使ったか
を細かく描いて、漫画家さんに提出します。
2.担当編集者さんに紹介してもらう
出版社に漫画を持ち込んで、そこで担当編集者さんがつくと、アシスタントの仕事を紹介されることがあります。
実際私も高校生からやっていて、担当さんから『リアルアカウント』という漫画のアシスタントの仕事を紹介してもらいました。
なのでアシスタントがやりたい方は、出版社に作品を持ち込んでみるといいですね!
3.雑誌や商業誌、SNSで応募する
漫画雑誌や商業誌ではたまにアシスタントを募集しているページがあります。あと最近は漫画家さん本人がTwitterなどで募集してるので、それに応募するとかですね。
基本は持ち込みやマッチングサービスを使って、タイミングが合えばSNSも応募してみると効果的という感じです!
\プロ運営の漫画特化オンラインサロン/
アシスタントに向いている人の特徴3選
- 漫画が好きな人
- 安定した給料が無くても不安にならない人
- 向上心がある人
こちらもそれぞれ説明します!
1.漫画が好きな人
やっぱりアシスタントの仕事って、普通と比べると割に合わないんですよ。
なんなら、社会人経験を漫画に活かすこともできますからね(笑)
2.安定した給料が無くても不安にならない人
アシスタントって簡単にいうとフリーランスのような働き方なので、すごく不安定なんですよね
特に新人作家さんとかだと、ある日突然「打ち切られました」って告げられることもあります。
なので、給料が不安定でも漫画に力を入れられるような人じゃないと、アシスタントは長く続かないと思います。
3.向上心がある人
やっぱりアシスタントの1番大きなメリットは「絵がうまくなること」なので。
逆に言うと、それ以外に利点はそこまで無いです……(笑)
そのような向上心を持てる人なら、アシスタントを経て実力をしっかり身につけられると思いますよ!
アシスタントに求められるスキル3選
- 作業スピード
- 仕上げのていねいさ
- コミュニケーション力
それぞれ紹介します!
1.作業スピード
連載漫画だと締切りがあるので、間に合うように描きあげる能力が必要ですね。
なのですごい背景1つを3日かけて描く人より、ある程度でいいから1日で仕上げられる人が重宝されます。
2.仕上げのていねいさ
いくらスピードが速いからといって「これ適当にやったよね?」という背景だとかなり注意されます。
- 雑で無駄な線が無いか
- 背景を書くときに線がクロスしていないか
- 仕上げのベタがはみ出ていないか
- パース(遠近感)の感覚は正確か
などですね!これらの力はアシスタントにかなり求められるので、先生から何度か注意されて直らなかったらクビになることもあります。
まずはベタなどの仕上げを、しっかりていねいにやることが大切です!
3.コミュニケーション力
「話が上手」とかではなくて、しっかり先生との意思の疎通ができる人は好かれる傾向にあります。
うまく先生とコミュニケーションを取って、盗める技術はどんどん盗んで成長していけると良いですね!
\プロ運営の漫画特化オンラインサロン/
アシスタント経験者も多数在籍する『あんマンサロン』
あんマンサロンは、プロの漫画家である若林杏樹が運営する、マンガ家と読者・顧客を結ぶオンライン型の交流サロンです!!絵や漫画で稼ぐことを目的としている80人以上のメンバーが、イラストの技術向上や仕事獲得に向けて活動をおこなっています。
さらにあんマンサロンには、実際にイラストや漫画を発注してくれるクライアントも在籍中!
イラストレーターや漫画家と交流を深めつつ、お金を稼ぐ方法が見つけられる点が魅力です。
- イラストや漫画を仕事にしたい方
- プロや同業者との交流を深めたい方